【初心者向け】腕を磨く車選び 後編

 あまり間が開かないうちに…ということで後編です。まだ前半を読まれていない方は是非前半からお読みください。 前半⇒【初心者向け】腕を磨く車選び 前編

よろしくお願いいたします。

車を選ぶための指針 (復習)

  1. 金銭的に余裕を持って維持出来ること (済)
  2. できれば機関部品全般、少なくとも消耗品の入手に困らないこと (済)
  3. 極力構造がシンプルであること (済)
  4. なるべく年式が新しいこと
  5. サーキットでの走行実績が豊富な車種であること
  6. 自分の技量より少しだけ速い車にすること

 前半では1~3を解説しました。後半では4~6について解説していきます。

4.なるべく年式が新しいこと

 これも前述の内容に近しいのですが、車も機械である以上は稼働歴が少ないものの方が故障が少なくメンテナンスが楽であることが一つで、これは一般に理解されていることかと思います。この章でお伝えしたいあまり知られていない重要な事実は部品供給のリスクについてです。それにはもちろん廃盤や供給量の問題もあるのですが、そもそもの問題として実は純正部品にも品質のリスクがあるということです。社外品に比べれば圧倒的に信頼性の高い純正部品ですが、それでも一度絶版になってしまった車両の部品は補修品としての扱いに切り替わり、現行車とは管理体制や生産体制が変わってしまうことも珍しくありません。そうなった時に性能や品質が本当にイコールなのか?といったチェックは当然ありますが、現行車両に比べるとどうしても温度感が低いというのが現場の正直な実態です。最低限機能が保たれていて一定の耐久性が確保されていることは検討しますが、実車での確認やテストドライバーの実走行チェックは省略することが一般的です。これが現行車であれば開発車からの性能差分をきちんと実車評価した上で切り替えを行ったりしますので、やはり現行車であることというのは様々な面から非常に大きなファクターです。フィーリングまで同一であることを補修品に求めるのは酷ですが、酷い場合ですとメーカーや工場が変わるなどの要因から個体によっては組み付かないなどの重大なトラブルも起きているようです。

 元になる図面は同一のままでも、メーカーや工場どころか担当者が変わるだけでも様々な要因から性能等価にはならない…ということは現場の常なので豆知識として覚えておいていただければと思います。

5.サーキットでの走行実績が豊富な車種であること

 これはとにかく先人の知恵=ノウハウがどれだけあるか?ということです。スポーツ走行というのは一般に設計の前提になっている街乗りとはかかる負荷の大きさや箇所が全く異なります。そのため、普通では考えられないようなところが不思議な壊れ方をしたりすることがあります。最悪、一撃でエンジンを壊して走行不能…ということも現実に起こります。この辺というのは実際にその車を走らせてみないと分からないことなのですが、その点既にノウハウが蓄積されている車は余計なトラブルに悩まされることが少ないので非常に有利です。大体定番のトラブルというのは決まって発生するので、事前に対策を打つこともできますし、イザという時にも心構えができているので対処がスムーズです。先人達の屍を越えてゆけ、ということですね。

6.自分の技量より少しだけ速い車にすること

 この章だけは少し毛色の違う内容です。1~5までの内容をクリアしていれば、予算が許す限り練習し続けられる最高の練習機がきっと手に入ること思います。それらが最優先ではあるのですが、さらに腕を効率的に磨くことを考えるのであればこの章の内容を是非参考にしていただきたいです。

 自分の実力よりも少しだけ高いレベルの課題を設定する、というのは何事にも言われていることと思いますし、実際私自身も腕を磨くためにコレは結構意識的にやってきてその効果の絶大さを身に染みて実感しています。で、車選びに関して言うなら一つ分かりやすい指標は速さです。大体カテゴリーによって速さは決まってきますので、理想としては下のカテゴリーから少しずつステップアップすることをオススメします。本当に最初はNAの軽やコンパクトクラスで十分です。それでも人間の身体能力からすれば遥かに速く重く手強い乗り物です。

 車が速くなればなるほど、運転中に求められる判断時間は短くなり、同時に求められる予測精度は高くなります。また失敗した時のリスクも高くなります。もちろん下手っぴでも速い車に乗ればタイムは縮みますが、車の性能に乗り手の性能が負けていて乗りこなせないので上手な人が乗った時とのタイム差はむしろ広がります。いわゆる”車の割に遅い”という状態です。私はスポーツ走行の醍醐味は車の性能を使い切ることにあると思っているので、その境地を見たいという方はやはり自分の実力を少し超えるレベルの車をチョイスすることをオススメします。過剰に速い車はいつまでも乗りこなせない上に、お金ばかりかかってやはり練習量が減ってしまうのでそういった意味でもオススメできません。多少走り込んでタイムが上がったとしても慣れて直線を飛ばす度胸が付いただけで、車のコントロール技術は一向に身に付いてないと思います。

まとめ

 ということで私からは以上になります。どうでしょう、参考になりましたでしょうか?私の車歴からは必ずしも今回の記事と一致していない部分もあるのですが、それはマイカー以外の練習がそれなりにあったということです。私もやはり最初から速い車は乗りこなせませんでした (それどころか1Lのヴィッツが恐ろしく速く感じるくらいでした) 。とはいえ…やはりマイカーにする以上は全く愛着の湧かない車よりは自分なりに気に入った車を選んで欲しいなとも思っています。気持ちの入らない車だと運転も整備もいい加減になりがちですからね。自動車部の部車がボロくなりがちなのはマイカーのように愛着を持って運転も整備もされてないから…だと私は邪推しております。

 具体的な車種に関しては各々のご予算や技量のステップがあると思いますのであえて書きませんでしたが、もし気になることなどありましたらコメントやSNSなどからリクエストをいただければと思います。それでは今回もありがとうございました。

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